「まち学」のススメ。 その１
昨日聴いてきた講演＆討論がこれ。
非常に中身が濃くて、地域活性等にとどまらない、何をやろうとしても参考になるものだった。
企画した方は凄いヒトだ。
講演はシブヤ大学の左京さん。
パネル討論は左京さん、いわきフラオンパクの里美さん、Alios（特に“おでかけアリオス”）のペコちゃんこと前田さんのお三方がパネラー。
あまりに話が満載なので、数回に分けて、それも個人的にインパクトのあったキーワードに絞って、メモしておこうと思う。
シブヤ大学
個人的に、すごく注目。SEの勉強会や、オープンソース組織などと良く似ていて、しかも、たぶん一番成功しているNPOなので、学ぶところ大と思う。
- コンセプト
- 街がまるごとキャンパス
- 誰でも先生、誰でも生徒
- あらゆる渋谷の資源を活用する
ハコのない大学。
囲碁から組織論、フィールドワーク、果てはお座敷芸まで多様な「授業」を持つ。*1
先生も公募（事務局から依頼もあり）、というより、「授業」を公募している。選ばれた「授業」の先生はその分野に強いコーディネータと何ヶ月もかけて練り上げる。*2
学生登録数を、2020年には渋谷区民数(20万人)と同じにする、という壮大な目標を持つNPO。
講演：シブヤ大学のチャレンジ
街と人が大学、教えることは学ぶこと、何かをすることすべてが学びになり得る、っていう強いメッセージ。サービス、組織、財務という一連の話が非常に分かりやすく、とても勉強になる。さりながら、一番感動したのは、学生特典のハナシかも。
- 小さな事務局
- その分野に強い授業コーディネータに任せて外出し
- スタッフ全員によるフラットなネットワーク組織
- 「あなたが受けたい、最初の学生になりたい、という授業を創ってください」
- 先生への要求はこれ。
- 街や人の特徴・地域性と一緒に動作する大学
- 学生特典
- 街とのコミュニケーションつくり
- 割引だけじゃない、トイレ貸してくれる、奥で休ませてくれる*4、何か教えてくれる
- 店の認知・なじみのコミュニティ・集客
- 組織のポリシー
- 多様性を受け入れる
- あらゆる人が集うから、異なるものを受け入れる
「多様性は善」なり。こうでなくちゃ - 組織に対する多様な関わり方を認める
これは非常に重要なポイントだと思う。休んだり、復活したり、ある時はコーディネータ、ある時はボランティアだったり、今回は先生、他では学生だったり。これがうまく機能しないと、オープンな組織たり得ない。
- あらゆる人が集うから、異なるものを受け入れる
- 主体性を活かす
- あくまでも、個人のチャレンジ。これをチームで応援する
- 必要最低限、押しつけ、与え過ぎは絶対しない
一人一人が主体であり、これを最大限引き出そうとする仕組みだ
- フラットなチームで協議
- 学長から一時ボランティアまで、遠慮なくカンカンガクガクの由
- 明確な意思決定
- 最終は意思決定者が決定し責任を負う
- 組織目標と個人の幸せの両立
- 私益と公益のバランスとも言えるだろう。これが一致したとき、最高の仕事ができるはずだから
- 多様性を受け入れる
- ファンドレイジング（資金調達）
最後に一つ、フラットな組織に付きものの疑問。
フルタイム２人、というこの組織は、学長の左京さんにどの程度依存しているのか？*6
もう少しつっこんで、実地が知りたい。ボランティアに潜り込もうかなぁ。参加させてくれるかな？
*1:「ホームレスと街歩き 〜原宿からの挑戦〜」ってのもあって、すばらしい授業だったらしい
*2:いわき在住の私も先生になれますか？って質問しようと思ってたけど、これ聞いてビビってやめました^^;。HP見れば書いてあるし
*3:Regional Ruby会議の考え方に通じるものがある。まさか元ネタじゃないよね？
*4:これは助かる特典だ！
*5:Rails勉強会@東北が、フライトさんから会議室貸してもらっていたのもこれだね。id:yuichi_katahiraさん、凄いです
