5年ぶりに盛岡へ

不易なもの

夏の休暇がまとめて取れるようになったので、久しぶりに盛岡へ行く。新婚で住んだ街なので、私も妻も懐かしくってちょっとドキドキ。いわきから盛岡まで350Km強、仮眠とりながらの夜間走行で、朝着を目論む。

第一目標、福田パンはお休み

予定どおり早朝に盛岡南ICを出る。昔好きだった冷麺屋さん*1は、つぶれて久しく、ちょっと寂しい。
気をとり直して、第1の目標は「福田パン」。ここで朝ご飯を仕入れて、よく散歩した川辺で食べようという精緻な企画。だが、凝ったプランは脆いのだった。
いつも走っていた道、明治橋から杉土手を回って勢いよく到着。が、パン屋の前には張紙が…。お盆休みだった。まぁ、福田パン健在*2ならいいや。

中津川で遊ぶ

ともあれ、第二目標の中津川の川辺に行く。中津川・北上川雫石川の合流点に近い大沢河原は、いろんな景色が見られる大好きな場所だ*3
草木が茂っていて、なかなか子供が遊べる川原に出られないが、小さな踏跡を辿って川に入った。街中の川だというのに、水も澄んでいて充分遊べる。
ひどい暑さだったが、川遊びは涼しくて生き返った。子供たちも大はしゃぎで、小魚みつけたり、カモを追っかけたりする。早めのお昼を狙って、もう上がるよって言ったらベソかかれてしまった。どうだ、楽しかったじゃろ。

もちろん冷麺

今のところ、私たちが気に入っているのは、盛岡駅前の「盛楼閣」。もちろん大盛り冷麺を注文する。何だか前と味が変わったような気がしたけど、これはこれでおいしかった。
子供たちはご飯と卵とカルビ。夏場なのでレバーが無くてちょっと残念だった。
冷麺は偉大だけど、いっつもすぐ無くなってしまって儚い。物足りんな…と思っていたら、妻にひとにらみされて退却。入り口にはすごくお客さんが並んでいた。早めに来てラッキーだった。

光原社の資料館

チェックインまでちょっと時間があったので、材木町の光原社に行ってみた。少しずつ建物が変わったりしているのだが、独特のたたずまいがそのままなので、どこをとっても懐かしいままだ。
閉まっていた資料館に娘が入ろうとしたので、コラコラって言っていたら、老婦人が出てきてお入りなさいって声をかけてくれた。この方、なんと先代ご主人の娘さんで、光原社の起こりや展示されているコレクションについて、生のお話を聞かせてくださった。南部鉄瓶の話、「注文の多い料理店」出版の逸話、棟方志功が泊まって描いた絵のこと…。
「暑いですね」と話される彼女は、端然として、ほとんど汗もかいておられないご様子であったが、本当は資料館の中はおそろしい暑さで、気が付いたら私のハンカチはグショグショだった。でも、そんなの全然気にならない位面白かった。娘のおかげで、貴重な機会に出会えた。今日は本当についている気がした。

5年ぶりの呑み会

多くは語らない、とても書ききれない。みんな10年生きてきて、子供たちも居て、別な仕事してたり、他の場所に居たりするんだけど、このとき、気持ちだけは確実に10年前なのだった。
あっという間に幹事をやっちゃうSHさん、朝までの納品があるはずのW氏に、遠いのに来てくださったIさん、相変わらず頼れるボケ役のSGさん、忙しいのをやりくりして来てくれた皆さん、どうもありがとう。ついでに、タガがはずれてしまっている亭主はニコニコ*4と放流して、遊びたがる子供らを引っぱって一次会で帰って、翌日に備えた妻もすごいのだった。

*1:ペコ&ペコ。大学生のころ、盛岡出身の友人に教えてもらってから、ずっと通ってた。ここのカクテキは最高だった。

*2:これは当たり前。私見では、盛岡の高校生・大学生が絶滅でもしない限り、福田パンが無くなるはずはない。それほどの店である。

*3:独身の時分、狭いアパートで暮らしていた所。今にして思えば、駅にも大通りにもすぐ歩いていける超一等地。

*4:こわい。